葬儀が行われるまでの期間、ご遺体を保管する安置にはご自宅の他には安置室が利用されます。通夜前に故人と会うことができる安置室へ面会に行く際にはマナーや注意点があります。
今回の記事では、安置室を弔問する場合のマナーを詳しくご紹介致します。
安置室の面会の可否
遺体安置中の面会は、基本的に故人と深い関係の方や親族などの身内である場合のみ可能なケースが多いです。お通夜やお葬式までの間に遺体を安置する大切な場所ですから面会できるのは限られた方だけになります。また、そうした立場の方は安置を行っている数日間でお通夜やお葬式の手配や準備をしなければなりませんので大変多忙な状況である場合が多いです。故人と友人などの場合には、後から問題になることを防ぐ為にもご遺族の方にしっかりと了承を得てから弔問すると良いでしょう。ただし、先に述べたようにご遺族の方は大変多忙な状況である場合が多いですから、対応することができない可能性があることも視野に入れ理解しておく必要もあります。また、遺体を安置する施設によっては面会不可のところもありますし、面会時間に制限があったり、別途料金がかかったりする場合もあります。
弔問マナー
安置中の弔問マナーとして、一番大切なことは安置室を弔問する前に事前確認をするという事です。故人に会いに行く前には、ご遺族の方から同意を得たり安置施設へ面会が可能か確かめたりなど、必ず前もって確認を取りましょう。これらに加え、面会時間の確認や面会の可否については安置所によって異なってきますので実際の指示に従うようにしましょう。
また、適した服装で弔問するのも最低限のマナーです。安置中つまりお通夜前の弔問であっても、私服ではなくきちんと適した服装で行きましょう。派手で目立つ色の服は避け黒などの目立たない服や暗い色の服が適切となりますので、男性であれば黒を基調としたスーツ(ビジネススーツなども可)を着用しましょう。女性の場合には、目立たない色のスーツやアンサンブルを着用し、化粧は薄めに施し、結婚指輪はつけたままでも問題ありませんが装飾品は極力つけていかないように気をつけましょう。実際に服装の指定はご遺体の安置所ごとに違う場合もありますので、事前に確認をするとより安心です。
故人と面会する際の手順としては、基本的にはお悔やみの言葉を伝え、お供え物がある場合はご遺族の方に渡します。遺族に勧められた場合には焼香が可能な場合もあるでしょう。具体的な面会の手順としては、まず故人の枕元に正座をし手をついて一礼しましょう。その後に遺族の方が故人の顔にかかった白布を外してくれたら故人に一礼し合掌をします。※この際白布を外すのはご遺族の方が行う事ですのでご自身で勝手に外す事はしないようにしましょう。※ 最後に下がって遺族に対し一礼をして終了となります。面会時間は限られている場合が多いですが、その中でもなるべく短くしお悔やみを伝える程度で済ませる様にしましょう。また、基本的なマナーですが死因などを細かく聞いてしまう行為はご遺族の方の気持ちに負担をかけてしまいますからやめましょう。
遺体安置中の弔問時にはお葬式やお通夜に参列する予定があるのであれば香典を持参しないようにしましょう。面会時に香典を持参してしまうと死を予想していたように感じられてしまいますので、マナー違反にあたります。もしも何か持参したいのであれば、故人が生前好きだったものや花などのお供え物を代わりに持っていくと良いでしょう。ただし、香典の持参は絶対に不可というわけではありませんので、時と場合によっては香典を渡すことも可能です。なんらかの都合により通夜や葬儀に行けないなど、どうしても渡したい場合には事前に確認をするなどしてから状況に応じた対応を心掛けましょう。
最後に、安置中に弔問した際には故人のご遺族や親族の方へのお悔やみの言葉を忘れずにきちんと伝えるようにしましょう。故人と面会をして顔だけを見てお悔やみの言葉を伝えないのは失礼でマナー違反ですから、故人のご遺族や親族の方への気持ちを考え、お悔やみの言葉をきちんと伝えましょう。